工業用白金抵抗温度測定素子Pt100 は主に二つの形状に分類されます。これらは、一般的に薄膜素子とセラミック素子と呼ばれております。
Pt100素子は測定インサートに収められており、 測定精度は様々な要素により左右されます:
Pt100: 薄膜型薄膜型測温抵抗体は長方形のセラミック辺です(寸法は2x2 から 2x10mm)。 この基板に白金がパターン状(ジグザグ状) に配置されております。抵抗体の2つの終端は接続ケーブルに接続されております。 センサの完成品はガラス被覆で保護されております。 これらのセンサは温度レンジ-50~400℃の範囲では、IEC751で示されている精度等級B級の範囲に入り、レンジ -50~250℃では精度等級A級の範囲に入ります。素子製造業者は先に述べたレンジにおいて1/3DIN B級でも有効であると言及しております。スパッタ工程によりこれらのセンサは工業的に、そして経済的に大量に良品を製造する事が可能です。 これらの構造は化学的に抵抗抵抗力が有り、そして機械的な負荷に対して比較的影響を受けません。
左図: ステンレス鋼製シースへPt100 を配置 (屈曲不可)
右図: 内部ケーブルと同様にPt100 素子をセラミック粉末で充填
(酸化マグネシウム粉末 MgO)
特徴:- 長期的な安定性に優れる- 高応答性- 耐振動性に優れる
セラミック型 Pt100巻線型セラミック素子は白金線をコイル状に巻きセラミック本体に入れたものです。機械的な強度を持たせるため、外側にセラミック製の保護カバーを被服させ、又化学的に安定性を確保するためガラス不動態を添加します。セラミック素子の構造から温度レンジ-200~600℃で使用することが可能です。この温度レンジで精度等級B及びより高い精度等級Aが有効となります。製造業者の詳細によりますと、精度等級 1/3DIN Bが有効となるのは温度レンジ-50~250℃の範囲です。
特徴:- 長期安定性に優れる- 高応答性- 耐振動性に適す
素子の測定精度
精度等級:
測温抵抗体 Pt100 には2つの精度等級があり、DIN EN 60751で分類されております:
特殊なアプリケーション用として、より高精度な精度等級の素子があります:
注意各分類での精度は測定温度により異なります。 精度等級 1/3 B級 と 1/10 B級 は4線式素子の使用をお勧めいたします。
薄膜型Pt100TFの測定精度 : (測定レンジ -50 °C ~ +400 °C)
0.15 ± 0.002 · |t|1)
0.10 ± 0.0017 · |t|1)
0.3 ± 0.005 · |t|1) -
1) |t| = 温度 (℃)の絶対値
Measurement accuracy for Pt 100 wire wound WW: (Measuring range -200 °C ... +600 °C)
結線方法
2線:Pt100の結線特徴: 結線の路線抵抗の影響により測定誤差が生じる可能性があります。
3線:Pt100の結線特徴:高精度測定が可能。しかしながら、路線抵抗の影響により測定誤差が生じる可能性があります。
4線:Pt100の結線特徴:高精度測定が可能。路線抵抗の影響が無く、測定誤差が生じません。
エンドレスハウザー社製温度測定インサートの比較
センサの種類
構造
温度アプリケーションレンジ
デュアル素子1)
標準仕様での
最大精度
長期安定性
最短応答速度4)
振動特性5)
薄膜式(TF)RTD
-50 °C ~ +400 °C (-58 °F ~ 752 °F)
はい、注文可能
IEC607511/3 DIN B級に準拠2) 0.1 + 0.0017 x |t|3) (0 °C ~ +100 °C, 32 °F ~ 212 °Fで有効))
++
+
薄膜式(TF)RTD センサ素子を先端部直接取付 (TMRxx 及び TTRxx)
-50 °C ~ +200 °C (-58 °F ~ 392 °F)
いいえ
IEC60751 A級に準拠2) 0.15 °C + 0.002 x |t|3) ( -50 °C ~ +200 °C, -58 °f ~ 392 °Fで有効))
巻線式RTD (WW - セラミック)
-200 °C ~ +600 °C (-328 °F ~ 1112 °F)
はい
IEC60751 1/3 DIN B級 に準拠2) 0.1 + 0.0017 x |t|3) ( 0 °C ~ +100 °C 32 °F ~ 212 °Fで有効)
0
熱電対 (TC)
-200 °C ~ +1800 °C (-328 °F ~ 3272 °F) (種類による)
yes
例、EN 60584に準拠した タイプ K 1級 それぞれ 1.5 °C (-40 °C ~ +375 °C, -40 °F ~ 707 °Fで有効) 0.004 x |t|3) ( ~ +375 °C ~ +1000 °C, 707 °F ~ 1832 °F)
1) 2 x PT100 、2 x TC は測定インサートに2つの素子が入ります 2) センサ伝送器マッチング機能を使用することにより高精度測定が可能です (校正データ + カレンダー・ファン・ドゥーセン係数の組合せ) 3) |t| = 温度値 ℃の絶対値を使用; 華氏 (°F) 表示での測定誤差を計算する場合は上式を使用して摂氏で得られた結果に1.8倍して下さい。 4) 構造により変わります 5) 大きな振動のかかるプラント (例:製紙用製造機械)等ではプロセス中に大きな衝撃荷重が予想される場合には十分な注意が必要です (例: 蒸気配管等) 詳しくは弊社サポートセンターへお問合せ下さい。
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